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  ピラティスのはじまり


 20世紀のはじめにドイツ人のジョセフ・ピラティスによって、骨や筋肉を正しく使うためのリハビリ用として開発されました。

全身をリラックスさせて、深い呼吸をしながら、ゆっくりとした動きで、身体の内側の背骨や骨盤を支える筋肉を鍛えます。

体の中心の筋肉を鍛えることによって、安定感のある、怪我のしにくい、強くてしなやかな身体になります。

また、正しく筋肉が動かせるようになるので、あるべき位置に筋肉がついたバランスのよい身体になります。

強くてしなやかなだけでなく、おなかが引き締まり、ヒップアップした柔らかな美しい身体になります。


  ピラティスとは


近頃話題の筋トレ・ダイエットのピラティス、スポーツジムにもクラスが登場し始め、体験している方も増えたのでないでしょうか? でもちょっと待って、あなたは本当のピラティスをしていますか?

ピラティス メソッドの始まりはリハビリでした。歪みを直し、身体が本来の機能を取り戻すために、エクササイズには正確さと集中力、自らの身体への認識力(中心を知る、正しい姿勢を知る)を高めるため、充分な経験をもったトレーナーが個人個人に適したエクササイズを、その日の歪みや筋肉の状態を見定めて最適な方法(効果の出る)を提供、指導して健康な体(効率の良い動きが出来る)作りを目指すものでした。
私がカナダでプロダンサーだった80年代後半から90年代、すでに欧米の専門バレエ学校ではピラティスはカリキュラムの中に取り入れられ、多くのプロダンサーが怪我予防や技術の向上のための筋トレ、リハビリの目的でピラティスのスタジオに通っていました。
ダンサーだけでなく、一般の人々のエクササイズとしても定着していました。ピラティス専門のスタジオは大きい街だと10ヶ所以上あり、出勤前、ランチブレイク、仕事帰りなどにスタジオに寄って行く人もいました。

私がピラティスを始めたきっかけは、バレエ団の同僚の身体の変化に驚いたことでした。力で踊ってしまう20代前半の若いダンサーから、無理に力んだ硬そうなごつい筋肉が消え、しなやかで細長い筋肉に変わり、見かけばかりでなく踊り(バレエは芸術である前にまずハードなスポーツなんです。巷には性能のよいスポーツシューズが毎年リニューアルされているのにバレエのシューズは100年前からあまり進歩がありません。靴が頼りにならないので?体を鍛えねば)の質がコントロールの良い、バランスのとれたパフォーマンスに変わったのでした。

私が最初に訪ねたスタジオはSTTOT系統のスタジオでしたが「なんちゃってピラティス」なスタジオで、初めていったその日に一人でリフォーマー(ピラティスが考案した機械で、正しく使うにはマットエクササイズをある程度こなし、身体の動かし方や作用反作用を理解していないと狙った筋肉が使えない)に乗らされて、「10回膝を曲げのばす」とか「10回ストラップを引っ張る」と、何もわからぬまま、ただいわれるままに機械を動かすという、形だけピラティスのエクササイズをさらった、というものでした。その時は何がピラティスの本質か知らなかったので、筋肉運動をしている実感はあるし(しかし負担もかかる)こんなものかと思ったのでしたが、その後認定を受けたスタジオでセッションを受けた時、「こんなにも指導者の善し悪しによって違うものか!」というほど2つのスタジオのエクササイズは違っていました。

歪みを直し、身体の最も自然な姿勢(普通の人には肩こり、腰痛、内臓疾患を起こさせないために必要だけれど、ダンサーやスポーツマンには自己ベストを上げるために大変必要)をとるために正確なエクササイズ(骨盤の位置、背骨の状態、エクササイズにより異なる「使う筋肉と休めておくべき筋肉」)をインストラクターから常に見られ、指導されることで、深層筋を鍛えて身体がもつ余分な緊張をとりのぞき、子供のように柔軟で自由な体の感覚を取り戻すことができるのだということが2つ目のスタジオで知ることが出来ました。



ピラティスの良さを身をもって体験、実践してきた私は近頃大変残念に思うのですが、このところ日本ではブームに合わせて、3日や1週間、3ヶ月などの短期の認定コースを提供するところが増えてきていて、そういう認定コースを受けた、あまりよくピラティスを理解していないインストラクターさんが、ピラティスのエクササイズの型だけを指導している話をよく聞くようになりました。大抵はスポーツジムのように大人数で一斉に、腰痛持ちさんも、肩こりさんも、筋トレ好きさん(実はこの筋トレ好きさんがピラティスでは一番間違った筋肉を使う)も同じエクササイズをするなんて考えられない!かつての私のようにこれがピラティスか、と思ってしまう人がいっぱいいるのだなと思うと、本当に残念です。ピラティスってもっとすごいものなんだけれどなー、と。


「なんちゃってピラティス」の特徴は

@ エクササイズの最中や後で首や背中、腰を使っている感じがある、または疲れる。
A 重心の移動や作用・反作用の説明がない。
B エクササイズ中の正しいポジションの説明がなく、とにかく回数をこなせばよい的にエクササイズをしている。
C インストラクターが受講者の歪みや間違った動きを正すべく目を配らず、一緒にエクササイズしている。

他、いろいろありますが、

正しいエクササイズでは、エクササイズ中には身体が伸びる感覚がある、呼吸が自由に感じる、みぞおち付近が強くコントロールの主導権をとっている、首、肩、脚先、手先が軽く負担がない。また正しいエクササイズをした後には背が伸びる感じ、背面が楽になった、痛みがあったところが楽になった、実際に背が伸びた、といった感想があります。これらが感じられなかったらあなたは「なんちゃって」になっているかも・・・

私のスタジオでは新しく入られた方は必ずプライベートかセミ・プライベートクラスで歪みの診断(くるぶし、膝、骨盤、背骨、肩、頭の位置とその関係、緊張をおこしてうまく機能していない筋肉の部分、重心、ねじれなどの状態を視ます)と個人の本来あるべき自然な姿勢の説明をしてから、ピラティスの基礎の基礎(腹筋と大腰筋、骨盤底筋群などの深層筋の力の入れ方、呼吸法、広背筋の使い方、他)のエクササイズを丁寧に2回(足りないと感じられる方が多くて、「実感するまでプライベートで」という方がほとんどです)つまり、正しくやるほど奥が深くて「難しいな」と思われます。
難しいわけは、普段自分が無意識に使っている(例えば、座り仕事をするためにオーバーワークしている腰、肩、首を支える筋肉)動かしたり感じたりするのが得意な筋肉を休めて、普段使っていない筋肉を運動させるのは身体の癖をとるのが難しいというわけです。



普段がゆがんだ状態なので(ほとんどの人が歪んだ状態で来られます)歪みが出にくいポジション(寝ころんだ状態)でまっすぐにしてあげると、全員が全員「えーっ歪んで感じる」といわれます。
顔の顎や口、鼻が片方に歪んでいる人は腰も歪んでいますし、大抵の肩こりはくるぶしの歪み(足の裏の筋肉の低下による)が上に伝わって起きています。
この場合骨の積み木(てっぺんは頭蓋骨)の土台が歪んでいるので上に行くにつれ前後左右に歪んでいる、自分の歪みの原因と理由を診断されてどこから直していくのかを知り、正確さに注意してエクササイズされた方は歪みが改善されるのも早いです。

歪みがとれるにつれ体脂肪が落ち、やせる人や身長が伸びる人(30代以上で)、腰痛が改善されるヘルニアの方が私のスタジオには多いです。(そのほか根拠ははっきりわかりませんが、不妊治療をされていた方や2人目不妊の方が、ピラティスを始めてから妊娠されるケースが1年間に7件ありました)
90才近い女性で静脈瘤に悩んでいた方が、半月の間1つのエクササイズだけを一生懸命されて、夕方には立てないくらい痛かった症状が治った方もいます。
嬉しい症例はまだありますが、こういった痛みや運動不足を改善するための方ばかりでなく、妊婦さん、産婦さんは是非やってもらいたいエクササイズですし、ダンサーやスポーツをされる方は効果がよく出るので本当におすすめです!ただし本当のピラティスを!